HOYAの成長戦略 眼内レンズ事業の成長性

今後3~4年で、事業規模の倍増を目指します

HOYA Surgical Optics, CEO
John Goltermann Lassen

2016年度の業績

2016年度は、眼内レンズ(IOL)事業にとって素晴らしい年となりました。売上高は前年度比20%以上伸び、グローバルで最も早い成長を遂げています。白内障手術で使用されるIOL世界市場の成長の約30%を獲得し、当社のマーケットシェアは、日本で一位、世界で三位となりました。

また、特定の市場や地域だけでなく、米国、ヨーロッパ、インド、中国そして日本と、複数の市場において力強い成長を実現しました。2017年度は、力強い成長軌道の維持だけでなく、プレゼンスを確立できていない市場への進出を目指します。具体的には、当社製品に対する需要拡大への対応のために、タイ・ランプーンの新工場が稼働したことで生産能力が拡充したため、南米が間もなく重点地域となります。同時に、生産能力の拡大はさらなるマーケットシェアの獲得にもつながるため、米国、ヨーロッパ、インド、中国、日本などの既存市場では、引き続き能力に磨きをかけていきます。

ビジネス上の競争優位

商品:

明確に定義付けした商品プラットフォーム群で構成される商品ツールキットにより、さまざまなニーズとマーケットに対応することが可能です。当社のAF-1レンズは信頼度が高く、世界中で500万人以上の執刀医により使用されており、プレミアム商品プラットフォーム「Vivinex™」は、他にはない明瞭な視野を提供可能にしています。また、強力な研究開発のパイプラインも擁しており、今後もすべての商品プラットフォームにおいて商品提供を拡大していきます。

販売チャネル:

当社独自の営業モデルは、直接販売チャネル、代理店販売チャネル、そして、自社ブランドの販売チャネルにより構成されています。この構成により、すべての地域・市場において、当社製品の供給や確実な入手、既存市場でのプレゼンス拡大が行えるだけでなく、新しい領域への効果的な参入が可能となります。

生産:

2017年8月、タイ・ランプーンに2つ目の製造施設が稼働を開始しました。これは当社にとって重要な節目であり、将来の成長を牽引するカギとなります。新工場において、最終的に生産能力を3倍に強化する予定であり、今後は最先端の製造能力と技術を特徴とする工場となります。当社は、タイに製造施設を設立した初のグローバルなIOL企業として、タイ投資委員会から多大な支援をいただいており、タイ政府、大病院、クリニック、執刀医との協働の機会を楽しみにしています。

人材:

顧客に対して非常に献身的なカスタマーサービスとマーケティングのスタッフが営業チームをサポートしており、顧客からの様々な問い合わせに対応し、支援する体制を整えています。また、製造現場では、シンガポールとタイの工場の生産チームが、医療機器メーカーに対する最も厳しい国際要件や基準を確実に順守するためのトレーニングを定期的に受けています。

販売拡大のための主要戦略

当社は、世界各国において販売の拡大を目指しますが、販売を拡大するカギは、営業力、生産能力、商品提供の一体化にあり、一体化を通して、それぞれの特定セグメントへの対応のみならず、自社ブランドを通じて商品を販売している地域でのパートナーシップの確立も可能になります。すでに強固で直接的なプレゼンスを確立している市場では、営業担当を増員し、さらにプレゼンスを拡大していきます。代理店販売を中心とした市場では、引き続き代理店ネットワークを成長させるとともに、協働可能な潜在的パートナーを探していきます。ラテンアメリカや南米を中心とする、当社がシェアをほぼ持っていない空白地帯にも順次参入し、プレゼンスを確立していきます。その一例として、ブラジルでの販売活動を開始し、将来の成長と拡大のための基盤を築いています。

パートナーシップの機会は多く存在しており、2016年には、ボシュロム社との独占協定を締結しました。今後、米国において当社のIOLと挿入装置からなる製品を流通させ、販売していきます。当社は、ボシュロム社のプレゼンスを活用し、ボシュロム社は当社の技術を活用することで、Win-Winの関係が構築できます。

また、IOL分野に注力するメーカーや代理店を対象に、同様のパートナーシップ構築を提案していきます。

医師と患者様のニーズを満たす商品の開発

白内障手術は、世界的に最も確立された一般的な外科的処置の1つですが、依然この分野において成長機会が存在しています。その1つが「多焦点」であり、これは白内障手術において多焦点眼内レンズを使用することで、患者様が複数の焦点(遠方と近方)を得られるようになり、眼鏡が不要となります。また、既存製品においても、白内障手術において、手術、患者様、執刀医の観点から当社が満たすべきニーズがあります。非常に明確なものもあれば、短期的なもの、長期的に調査が必要なものもあり、当社の安定したパイプラインによってこれらのニーズに対応していきます。

今後の見通し

2017年8月にオープンした、タイ・ランプーンの新しい製造施設

これまでに述べた、現状取り組んでいる施策が成果を上げており、今後も継続していくことで、今後3~4年の間に事業規模を倍増することを計画しています。世界中のすべての重要なマーケットにおいて、直接的なプレゼンス、あるいは非常に強いパートナーシップを持つ、真にグローバルなプレゼンスを持った企業となり、複数の有効な商品プラットフォームにより、市場のさまざまなニーズへの対応を行っていきます。また、成長を加速させるために、買収を通して新しい病気や新技術のセグメントへ参入することを目標としています。