Business Overview

2016年度の業績

売上収益:4,789億円 税引前利益:1,107億円

売上収益構成比
セグメント別税引前利益構成比

ライフケア分野

売上収益:3,144億円 税引前利益:547億円

ライフケア分野の売上構成
ライフケア分野の各製品売上収益増収率・減収率

ヘルスケア関連製品

(当社の製品については、当社WEBサイトの「HOYAの事業」にも各製品の紹介が記載されていますので、よろしければご一読ください。)

メガネレンズ
2016年度の業績

メガネレンズの売上は、前期比で一桁半ばの減収(為替影響を除くと一桁前半の増収)となりました。日本のメガネレンズ小売市場は、低価格品の浸透や消費者の購買サイクルの長期化により縮小傾向が続いていますが、当社においては高付加価値品の拡販などにより、販売数量、平均販売単価を維持できたことで売上は前年並みとなりました。欧州においては、独立系の中小型メガネ店において売上が順調に伸長したことで、全体として売上は前期比で一桁前半(為替影響除く現地通貨ベース)の伸長となりました。米州においては、独立系の中小型メガネ店と大規模小売チェーンの両方で販売が好調に推移していることに加え、第4四半期から3M社の度付保護メガネ事業の買収効果が加わりました。結果として米州の売上は前期比で二桁(為替除く現地通貨ベース)で伸長いたしました。アジア・オセアニアでは、社内体制の強化により売上を第2四半期以降増収トレンドに戻すことができ、地域全体で一桁半ば(為替除く現地通貨ベース)で伸長しました。
収益性は前年並みを維持しました。

当期は、米州の業績が牽引し、事業全体として安定した成長を達成することができました。2017年度以降は、引き続き既存事業において各顧客チャネルに対してきめ細かなマーケティング活動を行うことにより、シェアの拡大を進める一方で、2016年度に買収を行った度付保護メガネ事業および、買収を決定したPerformance Optics社との統合を進め、販売面でのシナジーを実現することで主に米州での高い成長を継続し、事業全体の成長を加速させてまいります。また、累進屈折レンズなどの高付加価値製品の売上増による製品構成の改善に加えて、市場開拓に伴う販売物量の増加により生産拠点の稼働率を上昇させていくことで、収益性の改善を図っていきます。

メガネレンズ売上 地域別構成(2016年度)
米州の売上構成比が
3割弱
欧州の売上構成比が
4割強
メガネレンズ市場シェア(2016年度)*当社推定
世界シェア第二位
コンタクトレンズ
2016年度の業績

当期において、コンタクトレンズ専門小売店である「アイシティ」は、都市部を中心に積極的に新規出店を行うと同時に、既存店における販促活動の強化に取り組みました。当期末時点での国内の店舗数は273店舗となりました。既存店(出店後1年以上経過した店舗)における売上成長に加えて、新規出店による貢献が加わることで、安定的な成長を継続することができています。売上は前期比で一桁半ばの伸長となりました。「アイシティ」は、お客様のライフスタイルやコンタクトレンズの装用に伴う希望や不安をヒアリングし、それに合わせた商品を提案するコンサルティング型の販売スタイルを特徴としています。それにより得られるお客様からの信頼に支えられ、利用者数No.1のコンタクトレンズ専門店として、高いシェアを獲得することができていると考えています。
収益性は前年並みとなりました。

今後も既存店における売上成長に加えて、新規出店を継続的に行うことで事業全体の安定的な売上成長を行っていきます。新規出店には、コンタクトレンズ装用人口、市場成長率、競合状況を切り口に地域を細かく分析し、都心部、地方都市、大型ショッピングセンターを中心に、機会を見出し出店していきます。

国内アイシティ店舗数推移

メディカル関連製品

(当社の製品については、当社WEBサイトの「HOYAの事業」にも各製品の紹介が記載されていますので、よろしければご一読ください。)

医療用内視鏡
2016年度の業績

内視鏡の売上は、前期比で10%弱の減収(為替影響を除くと一桁半ばの増収)となりました。日本においては、厳しい競争環境から、当期の売上は一桁後半の減収となりました。欧州においては、第1四半期に発売した新製品が製品ラインアップの充実と入札ビジネスにおける当社の競争力向上につながり売上拡大に貢献した結果、一桁前半の増収(為替影響除く現地通貨ベース)となりました。国別には、イギリス、スペインが堅調に推移しました。米州においては、米国で広がりを見せているGPO、IDNと呼ばれる共同購買組織への営業活動を強化しており、結果として第4四半期において大口の取引を獲得することができ、米州全体として前期比で一桁半ばの増収(為替影響除く現地通貨ベース)となりました。アジア・オセアニアでは、医療へのアクセス改善による市場成長を見据えて積極的な投資を行っており、売上は一桁前半の増収となりました。
収益性は為替の影響を除くと前年同様の水準を維持しました。

当期においては、第1四半期に欧州において発売した新製品効果および米国におけるGPO、IDNへの営業活動の強化などで、内視鏡全体の業績を成長モメンタムに戻すことができました。今後も、米国におけるGPO、IDNへの営業強化による市場開拓、アジア市場における医療アクセス改善による需要増加を確実に捉えることなどで内視鏡全体の成長を図ります。

内視鏡売上 地域別構成(2016年度)
米州の売上構成比が
3割程度
欧州の売上構成比が
5割弱
アジア・オセアニアの
売上構成比が2割程度
軟性内視鏡市場シェア(2016年度)*当社推定
世界シェア第二位
眼内レンズ
2016年度の業績

当期の眼内レンズの売上は、国内、海外ともに販売数量が増加し、前期比で1割半ばの増収(為替影響を除くと2割の増収)となりました。この結果シェアが改善し、グローバルで3位、日本では1位となりました。2015年度に発売した新製品「Vivinex™」の販売数量の増加が全体の成長を牽引し、グローバルの売上の約半分を占めています。「Vivinex™」は、統計的に後発白内障の発生が少ないこと、使いやすいインジェクターにより切開幅が小さくて済む点などで優れています。

今後は、製品ラインアップ、販売網の拡充、生産体制の強化を行い、さらなる売上成長を図ります。製品に関しては、現在の単焦点に加えて、乱視用、遠近用などのデザインを追加するほかに、インジェクターなどのデバイスの利便性改善を行うことで眼内レンズの差別化を図っていきます。販売に関しては、地域に応じて直接販売、代理店による販売、OEM販売を行うことで販売地域の拡大を図っていきます。製造に関しては、強い需要に対応するために2017年度の半ばにタイに新工場を稼働させることで、2019年に生産能力を2016年度比で約2倍に拡大させるとともに製造コスト面での競争力を向上させていきます。これら施策により、眼内レンズの中期的な増収と収益性の向上を行っていきます。

眼内レンズ売上 地域別構成(2016年度)
欧州の売上構成比が
およそ2割
アジアの売上構成比が
およそ2割
日本の売上構成比が約半分

情報・通信分野

売上収益:1,606億円 税引前利益:545億円

情報・通信分野の売上構成
情報・通信分野の各製品売上収益増収率・減収率

エレクトロニクス関連製品

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半導体製造用マスクブランクス
2016年度の業績

当社のマスクブランクスは、半導体の量産過程だけでなく研究開発過程においても使用されており、半導体メーカーによる先端製品の活発な研究開発需要を取り込んだことで、EUV向けを含む高精度の製品を中心に販売が好調に推移しました。その結果、マスクブランクスの売上は前期比で一桁半ばの増収(為替影響を除くと一桁後半の増収)となりました。製品の構成については、マスクブランクス全体の売上金額におけるEUVを含む高精度品の売上構成比率は4割半ばとなり、前期よりも高精度品の構成比は伸長しています。半導体の回路の微細化に伴い、マスクブランクスの表面の平滑度・平坦度に加えて、無欠陥、露光時の解像性や耐久性など、マスクブランクスに対して顧客が求める技術的要求は高まっていきます。当社は顧客からの技術的な要求に応え、このような先端品の開発需要を取り込んだことで安定的な事業成長を継続することができています。EUV用途については、半導体製造各社が2018年から2019年にかけて、5-7nmの量産においてEUVを数レイヤーにおいて適用する見通しであり、現在はその準備段階として、半導体メーカーの強い研究開発需要が続いています。これにより、当社のEUV向けの売上が伸長し、売上構成比は一割となり、前期比で2倍となりました。
収益性に関しては、EUVを含む先端品の売上構成比が増えたことにより製品ミックスが改善し、マスクブランクス全体の収益性が前期比で改善しました。

2017年度以降は、引き続き半導体の微細化に伴う高精度のマスクブランクスの需要は強いと考えています。顧客からの技術的要求にタイムリーに応えることで、安定した事業の成長を図ります。マスクブランクスの売上は、顧客の開発スピードに応じて大きく変化するため正確な予測が困難ですが、EUV向け売上については2年後に2016年度に対して金額ベースで倍増することを見込んでいます。

マスクブランクスの高精度品の売上構成比(2016年度)
マスクブランクスの売上のうち、
EUV含む高精度品の売上構成比が
4割半ばを占めた
半導体用マスクブランクス市場シェア(2016年度)*当社推定
世界シェア第一位
液晶パネル用・半導体用フォトマスク
2016年度の業績

液晶パネル用・半導体用フォトマスクは、4月に発生した熊本地震により当社熊本工場が被災し、生産能力が減少しました。熊本工場の生産設備が甚大な被害を受けたため、事業の生産体制を一から見直した結果、熊本工場における生産業務を台湾、韓国の生産拠点へ移管することとしました。生産能力の回復を段階的に進めていますが、当期においては地震以前の生産能力には戻りきらず、地震の影響が残りました。これにより、前期比で2割半ばの減収(為替影響を除くと2割前半の減収)となりました。また、市場要因として、第2四半期以降パネルメーカーが生産ラインにおいて開発よりも量産目的を優先する状況が継続し、研究開発に対する需要が減少した結果、当社製品の販売量が減少しました。
収益性に関しては、売上の減少および熊本地震関連損失により前期比で低下しました。

2017年度は、パネルメーカーにおけるスマートフォン向けを中心としたOLED(Organic Light Emitting Diode)の生産能力の増加に伴う需要の増加、さらなる高精度化、高精細化に向けた開発の継続に伴う需要の増加を見込んでいます。
また、生産能力の回復については新しい描画機の設置や移設により徐々に行っており、2017年度下期に震災前の水準に戻す計画です。

液晶パネル用・半導体用フォトマスク高精度品の売上構成比(2016年度)
フォトマスクの売上のうち、
高精度品の売上構成比が
半分以上を占めた
液晶パネル用・半導体用フォトマスク市場シェア(2016年度)
世界シェア第一位
HDD用ガラス基板(サブストレート)
2016年度の業績

当社は2.5インチHDD(ハード・ディスク・ドライブ)に使用されるガラス基板(サブストレート)を供給していますが、当市場においてはノートブックPCの需要減少と複数のアプリケーションにおけるHDDからSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)への置き換えが進み、全体として中期的に二桁の減少が続くと見込んでいます。一方で、当社販売物量の減少を抑えるために2.5インチ市場において当社のシェアを高めるための施策を継続的に行っており、第3四半期においてシェアを獲得し、85%までシェアを高めることができました(ガラスに限れば100%)。
また、下期以降NANDフラッシュメモリの供給が逼迫し、HDDの需要が改善しました。この結果、HDD用ガラスサブストレートの売上は前期比で一桁前半の減収(為替影響を除くと一桁半ばの増収)となりました。用途別には、ノートPC用HDD向けの基板需要は前年並みでしたが、外付けHDD、PE(パフォーマンス・エンタープライズ)サーバーなどのノートPC以外の用途向けで需要が高まり、全体として需要は増加しました。2.5インチHDD用ガラス基板売上の用途別構成比は、ノートPC向けが4割弱、外付けHDD用途が3割弱、PEサーバー用途が2割弱となりました。前期との比較ではノートPC用途の構成比が10pt程度減少している一方で、外付けHDD用途、PEサーバー用途の構成比はそれぞれ5pt程度伸長しました。
収益性は前年並みを維持しました。

2017年度は、NANDの供給不足が12月頃まで続くことを見込んでいます。それ以降は、中期的に2.5インチHDD市場は厳しい状況が続き、ノートPCやPEサーバー用途などではSSDの浸透の影響を受けて基板需要が減少することを予測しており、現在当社が供給していない、クラウドデータセンターに用いられるニアラインサーバー用HDD向けの3.5インチ基板の市場への参入を行いシェアを獲得することで、業績の安定化を図ります。

HDD用2.5インチ基板需要の用途別の構成比(2016年度)
PC用途は
4割弱に低下
外付け用途は
3割程度に伸長
PEサーバー用途は
2割弱に伸長
HDD用2.5インチ基板市場シェア(2016年度)
世界シェア第一位

映像関連製品

(当社の製品については、当社WEBサイトの「HOYAの事業」にも各製品の紹介が記載されていますので、よろしければご一読ください。)

映像関連製品(光学ガラス材料・光学レンズ・レンズモジュール・各種レーザー機器など)
2016年度の業績

映像関連製品の主な用途であるデジタルカメラ市場は縮小が継続しており、映像関連製品は前期比で2割の減収(為替影響を除くと1割半ばの減収)となりました。用途別には、デジタルカメラ向けの中で、コンパクトデジタルカメラ向けの売上は市場の縮小により前期比で4割台半ばの減収になりました。一眼レフ用交換レンズ向け売上は、市場が縮小する中でも高付加価値製品へのシフトを進めましたが、一割前半の減収となりました。
収益性については、事業規模の適正化に努めましたが、想定以上の売上の減少により、前期比で悪化しました。

2017年度以降のデジタルカメラ市場については、コンパクトデジタルカメラは市場の縮小が緩やかになり、一眼レフ用交換レンズ向けの売上は減少が底を打つと見込んでいます。一方で、監視カメラや車載用カメラにおいては市場の拡大を見込んでいます。当社は高付加価値のガラス材料、非球面ガラスレンズを強みとしていますが、これに加えて、レンズユニットの形で顧客のニーズを具現化した提案を行うことが可能です。これらの強みを活かし、監視カメラや車載用カメラなどの成長する市場において当社製品の拡販を進め、デジタルカメラ向け製品の減少を相殺し、事業全体の安定化を図ります。収益性については、歩留まりの改善、収益性の観点での取引の見直し、事業規模の適正化などで段階的に改善していきます。

映像関連製品売上 用途別構成 (2016年度)
映像関連製品全体の
売上に占める
デジタルカメラ向けの
売上は5割弱
映像関連製品全体の売上に
占める監視カメラ向けの
売上は1割半ば
その他:
各種レーザー発振器、など
映像関連製品内 製品構成(2016年度)